SBMは評価システムたりうるか?

SBMが持つ本質的な問題点と、SBMを超えるエントリ評価システムを作るためのヒント - ブログ執筆中の考察はとても面白いのだけども、ちょっと考察が荒い感じ。

ブックマークは評価を動機として行われるわけではないだろう*1。本来のソーシャルブックマークとしての機能性を失わせる方法論は採用できない。「票数の上限」なんてものがあったならば、ブックマークとして使えやしないので、そういうユーザをごっそりと逃してしまう。私も本来のブックマークとして使えなくなるならまず間違いなく別のサービスに流れる。

また、「一人一エントリ一票制の撤廃」もノイズを増やすことになるのではないか。はてなスターに顕著だが、連打してひとりで100票投稿する人間がいたりするわけで、それは100人が1票ずつ入れたエントリと等価かといえばそんなことはない。

いいところ、アマゾンのような1-5の5段階評価を一人に付き1回認めるというものだろうか。ブックマークした人数とスコアの分布というものでページを評価することになる。一応、ネガティブからポジティブまでを評価できるのではないだろうか。

タグの意味付けも面白いアイデアなんだけど「これはひどい」に見られるように、

  1. 酷いことを酷いと非難しているエントリ
  2. 内容が酷いエントリ

とまったく違う意味合いでもちいられるタグがあるので扱いが難しい。
ちなみに「これはすごい」「これはひどい」を扱った例はすでにある。オキニー アダルト画像ブックマークオキニー アダルト画像ブックマーク

SBMによる評価の越えられない壁

私が感じるのは、ブックマークという1票が粗すぎるということだ。TopHatenarとか見るとわかるんだけど、1ブックマーク以下の人とかが多数派なんだよね。今確認したらブックマーク数:0の人で23449位 / 56032人だった。そう言う意味で、評価の物差しとして1ブックマークという単位は大きすぎる。だから、大多数のページは統計誤差を考えればSBMによる評価が使い物にならない。

では、これがブックマークという行動に付随する副作用的な評価ではなく、専用の評価システムだったら解決するかというとやっぱり解決しないだろう。

はてなはこの問題に対してはてなスターという解決案を提示しているわけだけど*2、1ブックマーク以下の評価ができているかというと、いまひとつうまくいっていないように感じる。

ま、1日50アクセスないblogが75%で10アクセス以下が50%みたいだから、その辺に対しては集合知のようなものは発揮しようがないのだろう。

Webはとてつもなく広大だし、人はより人の多いところに集まる。SBMを評価システムとして考えた場合、その網にかかるのは少数の大物だけになってしまう。

*1:そういう目的と化している人をがいることを否定しないけども

*2:と私は捉えているけど、はてながそう思っているのかは知らない