論じるときに守るべきたった1つのルール

http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20080806/1218001052

ここまでくると「disる」じゃなくて真っ当な批評・批判になるだろうな。
さて、自分が批評批判を書くときは、きわめてシンプルなルールで行っている。
究極的に一言で表現するならば

「論理的な正しさに対して誠実であること」

である。

「論理的に正しい」というのはどういうことだろうか?

これが正だ、というものは哲学的に難しい話題だけども*1、「論理的に正しくないこと」は容易に理解可能だ。つまり、矛盾である。

なので、少なくとも論理に矛盾がないことを目指す。自分では矛盾がないと思うところまで持って行ってから公開する程度には推敲しよう。

「正しさに誠実である」とはどういうことだろうか?

私怨のために論理を歪めて矛盾を作らないことである。

自分の感情がどれほど納得いかなかったとしても、その理論の方がより無矛盾で自然な論理ならば、そして自分がそれよりもより無矛盾で自然な論理を示せないのであれば、その論理を認めるということである。

筋が通らなくても、自分がそうしたいからやってもよいのだ、というのを認めてしまうと全ての道理はひっこんでしまう。

そうあるために

自分で無矛盾だと思う程度に遂行して公開した文章が、他人の指摘によって矛盾が指摘されたならば、その修正を試みる誠実を持つことである。

「相手の指摘がおかしいからその指摘は無効だ」という考えが頭をよぎったら気をつけるべきだ。それは私怨で論理を歪めてはいないか?指摘されることを受け入れることが議論を行う第一歩である。そしてその誠実を忘れてはならない。

*1:無矛盾だからといって正しいかどうかはわからない。ゲーデルの不完全性定理を参照