iPhoneを作るということ

やっと本番らしい。
ごめんなさい、本番より前は読み飛ばしました。罵倒と草の部分をカットした版があれば読むかも。

「情報技術の意味を理解している」とは、「カネと言う道具を使える技能を持つ」ということであり、それは例えば「ソニー買収の話とかそういうスケールでカネを使うという技能」だな!? では買収と「情報技術」との間にどんな関係があるのか説明してもらおうじゃねえかwww

これで終わりだとか考えているなら大間違いだぜえwwww - 消毒しましょ!

なんで「情報技術の意味を理解している」=「カネを使うという技能」と読むんだ。落ち着いて読んでくれ。頼むから。

それでも「情報技術の意味を理解している経営者」としてはこの人よりすぐれた人はそうはいないだろう。情報技術で勝る人はたくさんいるかもしれないが、プログラミング技能を持ち、さらにカネと言う道具を使える技能を持つ人は少ない。

ホリエモンの凄さを垣間見る 修正版 - プログラマーの脳みそ

「情報技術」と「カネを使うと言う技能」の2つがあったとして、両方備えている人は滅多にいないよね、という話だよ。「プログラミング技能」と「カネと言う道具」は並列だろう。どこにイコールだと書いているんだ。

別に「プログラミング技能」なんか持ってなくとも買収は出来る筈だ。どちらかというと金融技術や法律知識の方が必要となってくるんじゃねえのか。専門家を雇えば済むことなので必須とまでは言わないが、経営者としては基礎知識くらいは習得しておくべきだろう。オレにはお前が、プログラマ出身であるホリエモンに親近感を持っており、そいつが「1000億とかそういう桁のカネを扱える」ようになったことに対して、単純に感嘆しているだけのようにしか見えない。そうでないというなら、上記の問いにきっちりと答えてみやがれwww

これで終わりだとか考えているなら大間違いだぜえwwww - 消毒しましょ!

買収するだけなら金融技術だけあればいい。プロダクトを作るなら金融技術だけだと無理だ。

プログラムというのは、それ単体では動かない。動かすにはハードが必要だ。大本の記事を色メガネなしにちゃんと読んで欲しい。

ソニーが魅力的だったのは,音楽と映像のコンテンツを保有していること。それにオーディオ機器やモバイル,有機ELなどの技術。金融商品もあり,FeliCaの技術もある。逆にいらないと思っていたのは,大型テレビなどの家電製品で,中国の家電メーカーに売却するつもりでした。ゲーム機事業もいい時はいいが悪い時のリスクが大きいので,マイクロソフトに売却してしまえばいいと考えていました。


 そうして経営資源選択と集中をして,iPhoneのような事業を展開できれば,コンテンツ力はAppleより強いわけですし,それがソニーの原動力になると信じていました。

沈黙を破ったホリエモン,ITを語る | 日経 xTECH(クロステック)

明確に語っている。

iPhoneというのは、ただiPhoneという端末さえ作れば完成すると言う代物ではない。また、iPhoneの中のソフトをPC上で動かしても面白みがないだろう。

iPhoneの凄いところは、そのソフトとハードのトータルのプロダクトとして優れているという点だ。


そして、そういうシロモノを作りたければ、情報技術だけでもダメだし、カネの使い方だけでもダメだ。

ハードとソフトとコンテンツ

そして、Sonyならハードを作ることができる。そして、メディアも持っている。ハードとメディアというものを手にできたら、ソフト屋としてやれることが広がるわけである。

プログラムというのはPCという御釈迦様の手のひらの呪縛がある。その外の世界というのはハードも含めた開発力があってこそなのだ。ホリエモンが語っている「ソニーのブランドと技術力を活用して,いかにネット時代の流れに則した企業に変革させるか」というのはそういう意味だ。

そして、「ソフト」と一口に言っているが、ふたつあって「プログラム」とさらにソフトな「コンテンツ」というのもある。音楽などのコンテンツを使ったプロダクトのもとではプログラムなんてのはインフラというかハード的なものになってしまうわけで、上に乗る「ソフト」つまりここでは音楽などのコンテンツなわけだが、それがないと箱にしかならない。PCはソフトがなければただの箱、なんて言われるが、それと同じで魅力なんてない。

「情報技術」を持たないとこうしたプロダクトを考えることはできないし、そしてこうしたプロダクトは個人が家でプログラム書いて作りましたってわけにはいかない世界である。だから「1000億とかそういう桁のカネを扱える」技術が必要になる。

iPhoneを作るというのはそういうことだ。

ホリエモンiPhoneのようなものを作ったら?

ホリエモンiPhoneのようなものを作ったとして成功したかと言えば懐疑的だが、そういうものを作る気概はあった。ホリエモンの技術力はハードとソフトとコンテンツを融合させるiPhoneのようなものを理解し、そのための投資を行える程度には高いと思うが、本職のプログラマ、ようはギークという評価軸ではそれほどの位置には来ないと思う。

しかし、それを言えばアップルのスティーブ・ジョブズだってギークとは言いにくい。アップルはジョブズのカリスマとスティーブ・ウォズニアックの技術力があって成功した。ホリエモンの陰にはたくさんのギークがいて、それを鼓舞でき、カネを操れる、それがホリエモンの凄さだ。もちろん、違法行為のことを抜きにして考えたらば、という条件が付いてしまうが。

自分は任天堂が電話機の開発をやっているメーカーを買収とかしたらアツイと考えている。ニンテンドーDSが電話というかデータ通信が携帯電話レベルできるようになったとしたら?AQUOSケータイはTVが見れる携帯電話だったが、ニンテンドーDSができる携帯があったとしたら?iPhoneなんか目じゃないかもしれない。

ホリエモンSonyを買収したら「ゲーム機事業もいい時はいいが悪い時のリスクが大きいので,マイクロソフトに売却してしまえばいい」なんて言っているけど、とんでもない。PSPに携帯電話を融合させちゃうんだよ。メールばかりで通話なんてほとんどしない、PSPユーザはこぞって乗り換えるかもしれない。

久夛良木氏はプレステをゲーム機の殻から脱却させたいようなことを言っていたけど、今の情勢を見るならこういう方向性でしょ。

リアルを感じ取る

それなりのIT技能と経営技能を持っていて、色メガネをかけていなければ、あの記事からリアルを感じ取れる

ホリエモンの凄さを垣間見る - プログラマーの脳みそ

と書いていた。これは元記事の沈黙を破ったホリエモン,ITを語る | 日経 xTECH(クロステック)を「ホリエモンは悪」という色メガネなしに読めば、書いてあることそのものの意味を理解できるという意味で書いている。ってまんますぎるなw

私は関係者の感想を聞いたわけだが、「あそこに書いてあることは全部本当」だと言っていた。

なんでもかんでも、書いてあることをただ信じろとは言わないが、技術者なら、あそこに書いてあることのリアルを感じれるよね、というエントリに対して

真の経営者ならば、技術を活用して産業を興し雇用を創出している筈だが、ホリエモンがやったことと言えば、上場で掴んだカネで他の会社を買ったり法律の隙間を突いたりしていただけだ。有価証券報告書を見てみろ。今でも売上の大半はセシールが占めているじゃねえか。これのどこが「経営者として凄腕」なんだよ!! その過程でGSリーマンみたいな胡散臭い外資に利用される形でMSCBなんか出すわ、大幅株式分割で数だけ膨れ上がった株は上場廃止で実質的に紙屑になるわ、これのどこが「技術の意味を理解している」ってんだよ、バカが!!

Geekの愚かさを垣間見る - 消毒しましょ!

と言われてもなぁ。

色メガネで見ちゃうと見えないよね、と言っているまさにその通りのことをやっていて苦笑。彼はよほどホリエモンに恨みでもあるのだろうか。坊主憎ければ袈裟まで憎いですね、わかります。

罵倒系blogで失敗を反省するところって見た覚えがないな - プログラマーの脳みそ

という感想になるのは至極当然のことである。