地上からの相対位置

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地上からISS(国際宇宙ステーション)の工具箱が見える話。高度400kmの低軌道とはいえ工具箱なんて大した大きさじゃなかろうに。

技術的にはISSの軌道を自動追尾するように望遠鏡を設定すれば、ISSもしくは近くを飛行している物体以外は映らないのだろうけども。

そういえば水星の地表から見える太陽というのが面白くて

水星の表面のある場所にいる観測者から見ると、日の出の途中で太陽は逆行して一度沈み、その後再び上る、という現象が見られる。これは、水星が近日点を通過する約4日前に水星の公転速度と自転速度がちょうど等しくなるため、水星表面から見て太陽の見かけの運動が止まって見えるからである。近日点では水星の公転速度は自転速度よりも速くなる。そのために太陽は逆行して見える。近日点通過の4日後には太陽は順行に戻る。

水星

太陽が沈んだり昇ったりと動く様は想像してみると面白い。なお、水星は地球-太陽間の0.3〜0.4倍ぐらいの距離にあるので、水星地表から見る太陽は地球上で見るそれの3倍ぐらい。でかい。

あとは火星の衛星であるフォボスあたりが面白い。

フォボスの軌道は火星の静止軌道より内側にあるため、公転速度は火星の自転速度よりも速い。従って、1日に2回西から上り速いスピードで空を横切り東へ沈む。表面に近いため、火星のどこからでも見えるわけではない。

フォボス (衛星)

フォボスは直径20km程度で月の直径3,474 kmに比べるととても小さな星なのだけど、平均公転半径 9,378 kmで、月の公転半径 384,400 kmに比べて随分低いことがわかる。火星の直径が 6,800 kmであるから、火星地表からの距離は6000km程度だ。このため、地平線から上った直後、あるいは沈む直前のフォボスは小さく、真上にある場合と視直径が変わる。大きい時で月の2/3ぐらいの大きさで見えるようだ。夜は月食と同様に火星の影になって見えにくい。

また、フォボス自身の影も火星地表に映し出される。直径20km程度の影だから、小高い山から観察できそうだ。

そういえばコミックのARIAという作品はテラフォーミングされた火星を舞台にしているわけだけど、このあたりの描写はファンタジーそのもので、丸い地球の月のようなフォボスと第二衛星のダイモスが描かれているシーンがあった。それはそれで幻想的かもしれないけど、リアルな火星の空からはかなり外れている。他天体の地表で見る空は僕らの想像を絶するもののようだ。