なくそう!殺人キャンペーン

性犯罪は許されざる犯罪ですが、さらなる重罪であるのが殺人です。
性犯罪を描写したマンガ、アニメ、ドラマ、映画などが氾濫していますが、
中にはより重罪である殺人を描写したものも数多くあります。

性犯罪を描写したものは、ある程度のゾーニングがなされているものもありますが、
殺人の描写についてはよほど過激なもの以外はゾーニングの対象にもなりません。
子供たちが読むようなマンガ雑誌にも平然と殺人シーンが載せられているのです!

性描写の規制を叫ぶ前に、こうした犯罪の描写を防止する必要があります。
キャンペーンでは、これらの殺人の描写を「準殺人」として違法化するよう政府・国会に求めていきます。

実際の死体の写真・映像はもちろんのこと、俳優を用いた疑似的な殺人シーンなども規制の対象となります。
ゲームの中では酷い虐殺が日常的に行われています。
酷いことにプレイヤーに虐殺を強いるゲームも大量に存在しており、
このようなゲームに慣れ親しんだ子どもたちは、日常会話でも軽々しく「死ね」などと発言することも多く、
マンガやアニメ、映画などでの手法を真似ての子供による殺人事件も発生しています。

■ 殺人を描いたマンガ、アニメ、ドラマ、映画…。なぜ問題なのか?

私たちはインターネットによって随分変えられ、また、私たちもインターネットを変えています。
(中略)ネットは人の気分を変えさせる上で非常に力があることがわかっています。
情報を入手するのには方法がありますが、犯罪を犯そうという時の抑制力を変え、
よりリスクのある行動をとるようになるわけです。

そしてインターネットは交換媒体となります。
特に殺人の方法の交換、いろいろな殺人に用いられる道具、殺人のマンガや映画、
どうすればアリバイを作り殺人を行うことができるかといった情報もネット上で共有されるのです。
インターネットは私たちの社会の従来からの規制に対して、挑戦を突き付けるものです。

大多数のマンガは殺人など問題を孕むものではないし、日本のみならず世界を豊かにしているものです。
通常いわゆるマンガ・アニメにおいては、キャラクターの描き方に違法性があるとは見なさないことが多いのですが、
マンガの内容そのものが人を殺す行為を教唆するのであるならば、
実在の人間がそういった行為の対象として見られてしまう可能性があるのです。
こういったものについてわかっているのは、インターネット上に掲載されたマンガによる
日本の子どもたちの快楽殺人的な利用が、決して日本国内に限られるものではないということです。
インターネット上の画像を、世界中また特に西欧諸国の人々が目にすることになります。
日本で作られた人を殺害する画像が他国の人々によってその殺人衝動の欲求を満たすために使われているのです。
これは、私たちが考えなければならない重要な点です。

■ 被害者は常に実在の人間たち

犯罪者である加害者の方に焦点を絞ってきたために、被害者になっている人間の方を
ないがしろにしてきたのではないかという問題点があります。
(中略)つまり一連の加害者・被害者がいる中で、被害者をないがしろにし無視するだけでなく、
彼らのニーズに応えられないまま終わってしまっていたのではないかということです。
(中略)つまり、実際の人間を被害に遭わせているのではなく、写真を使っているだけであるというのです。
しかし、実はこういった画像こそが殺人空想や行動のために利用されているのです。
そしてもう一つは、子どもたちこそが実際にこのような殺人画像を目にすることで被害に遭っているとも言えます。
(中略)やっと最近になって、この点について焦点が当てられるようになりました。

■ 参考資料
「児童ポルノ法改正」に潜む危険 (1/3) - ITmedia NEWS
http://miau.jp/index1205824983.phtml
痛いニュース(ノ∀`) : 【児童ポルノ】 「アニメ・漫画・ゲームの性的描写も違法に」「18歳以上が子供演じても×」 マイクロソフト、ヤフー協賛で署名開始 - ライブドアブログ
日本ユニセフ協会・特集 子どもポルノから子どもを守るために
アニメ・漫画・ゲームも「準児童ポルノ」として違法化訴えるキャンペーン MSとヤフーが賛同 - ITmedia NEWS
「準児童ポルノ違法化」問題まとめ - 萌え理論ブログ
(財)日本ユニセフ協会インタビュー【第1回】外国からも「声」が届いている | マンガ論争勃発のサイト

このキャンペーンのポイント

件の児童ポルノの件はその方法論に問題があるためとても賛同できるものではないが、
賛同しない → 児童ポルノがなくなっては困るからに違いない → ロリコン
といったレッテル貼りを行うことで反対意見を封殺するというトリックを使っている。

このキャンペーンでは同じ方法論を利用して、
賛同しない → 殺人などの暴力行為に賛成している
というレッテル貼りを行うことができるようになっている。

賛成しない = 反対する という極論によって児童ポルノのキャンペーンではレッテル貼りを行うわけだが、
こちらのキャンペーンも、
「あらゆる殺人に関する表現を規制する」ことに反対する=快楽殺人予備軍
という極論によるレッテル貼りで対抗できるのだ。

そのため、世の中のありとあらゆる殺人の描写を排除する!というおかしな行為に対して
おかしいと思いつつも反対できないという状況を作り出している。
こうすることで、感情でおかしな方法論に賛成している人たちに考えるきっかけを与えられるかもしれない。

このキャンペーンでは性犯罪よりも殺人が重い罪であることを利用している。
性犯罪の描写がNGなら殺人の描写もNGに決まっている。
こう言われて反論できる人は、そもそも実在の児童が虐待されることを防ぐためには、
絵などによる創作物を規制するなどという方法論をとることが間違いだとわかっている人間だ。
そうではない人にこの理論は容易に反論できないことだろう。
そして、違うといえば「この快楽殺人予備軍め!」とののしればよい。

ただ一つ気がかりなのは、このおかしなキャンペーンを(本来の意味での)確信犯的に
広める人が出てきたりしないよな…?という点である。