存在しないものの使い心地を語る

IT業界で仕事をしていると、まだ出来上がっていないシステムの使い心地を考慮しないといけないことがある。
まだ出来上がっていない、影も形もないシステムの使い心地をよくするために、
ああしよう、こうしようと思いをめぐらせる。


これが類似のUIなどが世の中に存在していれば、XXXの動きに準じて〜などと言えるのだけど、
そうではない場合、幾千の言葉を並べて説明しても、幾枚もの図で示そうとも、なかなかうまく伝えられない。


存在しないものをリアルに脳内でシミュレーションするなんてこと自体が特殊技能なのだから
どれだけ伝える工夫をしたところで、相手にその技能がない限りは同意が得られないことだろう。


技術者同士で「こうしたほうがいいのではないか?」という提案ですらなかなか意図が伝わらない。
ましてや、ITの素人たるお客さんに伝えるのは至難を極める。
参照実装でもあればよいのだけど、それが簡単に作れるなら苦労はない。