地域局在性とアナログ媒体

 都道府県別シェアから見た広告メディアとしての新聞: ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)のデータはなかなかに興味深い。

 結局のところ、旧メディアの新聞というのは地域制がカギなんじゃないだろうか。広く世界の情報を集めようとしたならばネットの方が媒体として有利に思う。

 極端な考察は言葉が統一される日 - プログラマーの脳みそに挙げてあるけども、人体の物理的な存在場所、つまるところ住んでいる地域に僕らはどうしても縛られる。だからこそ地域でしか通じない方言を用い、地域でしか通じない話題をする。元に生活という人生の多くの時間をその地域特有の環境下で過ごさねばならないからこそ、あるいはその環境だけにいればよいからこそ、地域的な特殊文化に染まっていられる。

 ネットワーク上はそうした地域性が薄い。強いて言えば言語という代物が地域性を色濃く残しているかもしれないが、情報の流通とユーザ数 - プログラマーの脳みそで取り上げたように、自動翻訳が実用的なレベルになったら、言語と言う地域性をも失う。

 逆に旧メディアのようなものは、局所性に注目すると活路があるように思える。地域ニュースは地域外での需要は少ないだろうし、新メディアの不得意とするところである。地方だとネットでお店を探すより地方紙の情報の方が頼りになる。このあたりの分野はまだまだ旧メディアの方が分がある感じ。全国紙はあるいは政治経済や海外部を専門に扱って地方紙に記事を売るような存在になるのかもしれない。