ホリエモ〜ン。iPhoneが作りたいならアップルを買えばよかったんじゃないの?
「iPhoneのような事業を展開」したいんなら、SONYじゃなくてApple買えばいいじゃねえか!! そのほうがよっぽど手っ取り早いじゃねえか!!
バカを弄ると踊りだすという、いつもの話なんだがw - 消毒しましょ!
まったくだ!! そうかそのてがあったかー(棒読み
そしてこの最高のジョークに対してリアルな世界のリアルな事情を解説するなどと言う野暮をこれからやってしまうわけなのだが、みなさんお許しいただきたい。
捕まる直前まで進めていたのは,ソニー買収計画です。「やることがなくなった」と話していた村上(世彰=解散した通称「村上ファンド」のファンドマネージャー)さんに話したら「面白いな」ということで。その時に僕が構想していたのが,今で言うところの「iPhone」を軸にした会社に変革させることです。
沈黙を破ったホリエモン,ITを語る | 日経 xTECH(クロステック)
ホリエモンが逮捕されたのは当時の記事などからわかるように2006年1月23日のことである。
具体的な買収方法については以下のように語っている。
ソニーの当時の時価総額は4兆円くらいだった。ライブドアが2000数百億円弱の現金を持っていて,増資による自己調達で4000億円くらい,村上さんからも7000億〜8000億円くらい出してもらい,合計で1兆数千億円のファンドを作る。さらに,LBO(レバレッジド・バイアウト)でソニーの資産を担保に資金を調達すれば,TOB(株式公開買い付け)により議決権ベースで50%超の株式は取得できるかなと。
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まず、計画のあったソニーの株価を確認してみる。
Yahoo!ファイナンス - 株価やニュース、企業情報などを配信する投資・マネーの総合サイト
2005年の末ごろから値上がりしているが、それまでが4000円ぐらいの水準。発行済株式数が10億ぐらいなので掛け合わせて時価総額が約4兆円となる。
次に、Appleの株価を見てみよう。
AAPL Interactive Stock Chart | Apple Inc. Stock - Yahoo Finance
2005年初頭は40$ぐらいだが、年末には80$まで値上がりしている。発行済株式数は約9億で360億$〜720億$といったところか。
当時のドル円を見てみると
Yahoo!ファイナンス - 株価やニュース、企業情報などを配信する投資・マネーの総合サイト
1$=105円から120円までドル高となっている。アップルの時価総額を日本円にすると2005年頭で3.8兆円どんどん値上がりして年末で8.6兆円といった感じである。
まぁしかし、2005年早々のことだとして、株式総額が4兆円ぐらい、ということであればソニーを買えるならアップルだって買えるんじゃないか、と金額だけ見れば思うかもしれない。しかし買収に際して旧経営者と揉めて敵対買収になって火花を散らすなどという事態になって買収対抗策を打ち出されたりとかするのはライブドアによる買収劇を覚えておられる方なら想像に難くないだろう。
さらに,ソニーの取締役は半数以上が社外取締役なので合理的な反対理由がなければ,それは友好的TOBになったはずです。
フジテレビ買収の時は敵対的TOBしかなかったのですが,ソニーの場合はそうではないやり方ができると考えていました。そんなことを2005年11月ごろから考え,逮捕の直前まで具体的な策を練っていました。
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とあるように、対ソニー買収計画では、その辺をどのように円滑にするのかということを考えていたという話をしている。これが対アップル買収だとどうだろうか。ソニー創業者の井深大氏、盛田 昭夫氏はともに故人である。創業は1946年で、とうの昔に同族経営の会社ではなくなっている。これに対し、アップルは創業が1976年と若く、創業者であるスティーブ・ジョブズが代表を務める会社である。まず敵対的な買収にならざるを得ないのではないか。
そういえばあれは何時のことだった?
さて、具体的に買える買えない以前に思い出さないといけない大事なことがひとつある。
iPhoneが発表されたのが2007年1月9日であるということである!!!
ということは、もちろんソニー買収計画があった2005年当時にはiPhoneはなかったのである。ホリエモンが「今で言うところのiPhone」と言っている様に、構想していたものに近いものというと「今で言うところのiPhone」なのであって、当時に存在もしなかったiPhoneを作ろうなどとは考えていなかったのである。
ソニーの何が魅力だったかという点について
ソニーが魅力的だったのは,音楽と映像のコンテンツを保有していること。それにオーディオ機器やモバイル,有機ELなどの技術。金融商品もあり,FeliCaの技術もある。
と語っている。対して、アップルは当時MacとiPodしかネタがないのである。そりゃぁアップルを買うわけはないよね。というわけで、
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とホリエモンにたしなめられるのである。もちろん、ここまで含んでのネタなわけで、非常に面白いネタだと思う。